エイズは,体の免疫機能が正常
エイズ(AIDS)とは → に働かなくなる深刻な病気。
A cquired(後天性) 遺伝ではない。
(Aquiredも同じ)
I mmune (免 疫) 風邪や肺炎等を治す力=抵抗力が
低下する,働かなくなる,なくな
るため色々な症状がでてくる状態
D eficiency(不全) 現在のところ死亡率が低下しつつ
ある。
S yndrome(症候群)
の頭文字をとった病名で日本語に訳すと後天性免疫不全症候群
H uman 人だけのもの (他の動物にはない)
I mmnodeficiency 免疫不全を起こす
V irius ウィルス
※HIVはゆっくりと時間をかけて増殖を続け,Tリンパ球(白血球の一種)を次々に破壊する。
エイズの歴史
- 1982年
- アメリカCDCがAIDSと命名
- 1985年
- 日本で第1例目が報告される(血友病患者のAIDS確認第1号)
- 1986年
- 原因ウィルスをHIVと命名
- 1987年
- 神戸市で最初の女性患者の報告(報道による人権侵害が話題に)
高知県でHIV感染女性の妊娠報道
- 1990年
- 血友病患者“ライアン・ホワイト”君死亡
- 1994年
- 日本でエイズ国際会議が開かれる
- 性的接触による感染
- HIVに感染した人の血液,精液,膣分泌液を感染源として,性器・直腸・口を通してパ−トナ−に感染します。
- 母から子への母子感染
- 母親がHIVに感染していると、妊娠中の母親の体内で,また分娩時に感染する可能性がある。また母乳による感染も報告されており、これらの母子感染率は30%ぐらいといわれています。
- 血液による感染
- 日本では輸血による感染はまず心配ありません。問題があるのはHIVに汚染された注射針や注射器での麻薬の回し打ちです。また感染者の血液が傷口や粘膜につくと感染する可能性があります。
- 日本では!
- 若年層と女性にも広がり着実に増えている。血液製剤での感染者が5割以上いることを忘れてはいけない。 ※3423人(1995年8月末現在)
1995年8月末現在エイズ患者1026人・HIV感染者3423人が報告されています。しかし,実際は数万人と推定されています。年令別では10代から30代の若い年代の感染者が増え,異性間の性的接触による感染が増えて特に男性患者が急増,また在日外国人の感染率も高い。
- 世界では!
- 今世紀末,HIV感染者は4000万人に。推計累積感染者数1800万人 2000年までには4000万人(その内子ども1000万人)
現在WHO(世界保健機関)の発表では世界の患者数は1,169,811人(1995年6月末現在 192ケ国 )となつており,子どもの患者も増加している。
アメリカ地域 男性同性愛者,薬物乱用者が主流
200万人(HIV感染者) ※ヨ−ロッパも同型(14万人・AIDS患者 )
58万人(AIDS患者)
アフリカ地域 異性間同士の性的接触によるのが主流
760万人以上(HIV感染者) ※日本はこのタイプ
42万人 (AIDS患者)
アジア地域 薬物乱用者,売春婦が主流
160万人以上(HIV感染者) ※タイ,インドでは急激に増加中
2万3千人 (AIDS患者)
感染直後に発熱,筋肉や関節の痛み,食欲
(1)血液 精液 膣分泌液 不振,頭痛などのインフルエンザににた症
│ │ │ 状がでます。その後全く症状のない無症状
└────┼───┘ 期があります。その期間は人によって異な
│ りますが,約10年以内で50%がAID
感染 Sになります。
↓
長い無症状期があります
↓
(2)無症状期を過ぎると 免疫力の低下によってエイズを発病する前
エイズ関連症候群が に「エイズ関連症候群(ARC)」と呼ば
現れます れる次のような症状が現われます。
┌──────────────────┐
│*リンパ腺が腫れる。*発熱を繰り返す│
│*口のなかに白い斑点ができる。 │
│*下痢が続く。*著しく体重が減少する│
│*疲れやすくなる。 │
↓ └──────────────────┘
(3)さらに症状が進みエイズ さらに進行してエイズと診断されるような
を発病します。 状態では,体の抵抗力がなくなり健康なら
なんでもないウィルスや細菌などで各種の
症状をおこします。
┌──────────────────┐
│日和見感染:カリニ肺炎,カンジダ症 │
│悪性腫瘍 :カポジ肉腫 │
│神経障害 :運動障害,記憶力障害等 │
└──────────────────┘
<<エイズ患者とHIV感染者の違いは?>>
- エイズ患者〜
- HIVウィルスに感染し,6ヶ月〜10年以降の潜伏期間を経て免疫力の低下、日和見感染、悪性腫瘍、神経傷害等の症状を起こしている人。
- HIV感染者〜
- HIVに感染しているが病気の症状が出ていない人。
☆ 治療について
(現在のところ,治癒はできないが進行を遅らせる。)
- 抗HIV薬:
- 逆転写酵素阻害剤・プロテア−ゼ阻害剤
- 免疫補助療法:
- サイトカイニン・リンホカイン等